まつだのぺーじ Kamikochi Photos: 上高地へのバス、初心忘るべからず。

2015/10/26

上高地へのバス、初心忘るべからず。

先週、某高地へ、いってきてん。





今年度は、6月に友人とトクサワにいったから(その際某高地へあがってきたから)
2度目の、某高地。

先週は、某高地の山荘で知り合ったAヤと、久しぶりの再会、バスターミナルで待ち合わせして(Aヤは高山方面から来る為)
一緒にダケサワまでいこう、という日やってん。

最近忙しかったから、新島々(しんしましま)からバスに乗り換えて、それからは、ちょっと寝ようとおもって、ねててん。

紅葉のシーズンだからか、お客さんは、けっこう乗ってた。
座席の半分くらいはのってたから、20人くらいかなあ。

松本からやと、松本から電車に乗って30分、それからバスで約、1時間弱?
電車とバスの待ち合い時間込みやと、片道2時間かかるわけ
(自家用車だと、沢渡(さわんど)まで自家用車であがれる)

まあまあ、時間かかるのね。帰りもいっしょ。
他所から来るお客さんは、松本までも旅して来てるやろうし
わたしは今回、荷物軽々(かるかる)で無いに等しかったけど、
旅行カバンとか、海外からの旅行者とかで
大きなスーツケースとか、持って来てるわけやん。
長旅で、けっこう疲れるんだよね。





で、
ねててん。

でも、目を瞑ってても、バスの中で、聞き慣れたアナウンスが聞こえる。

わたしは某高地の山荘で働いていたことがあるので、これまでに何度も、何度も、聞いたバスのアナウンス。
観光のお客さんのために、道中の名所?の話が、流れるねん。

道路の脇にいくつも見ることができる風穴(ふうけつ)の、話。
天然の冷蔵庫、むかしはお蚕様の卵を保管したりもしててん。

安曇三ダムの、話。
稲核(いねこき)、水殿(みどの)、奈川渡(ながわど)。
道中この三つのダムの横、ダムの上を渡るねん。

ああ野麦峠、の話。某高地へいく道と、野麦峠いく道と、分かれるところがあるねん。
「ああ、飛騨が見える」と、故郷に帰る前に死んでしまった、飛騨から信州の岡谷の製糸工場へ働きに出ていた女工の話。
そして、お金を稼いで、でも故郷へ帰られるのは重労働で身体を壊して、病気になって、しにそうになったらもう働けないから、やっと連れて帰ってもらえるねん。
そんな話、っつーか、主人公のみね、のようなそんな女の子が、
むかしほんとうに、たくさんいた。

そう思うと、いつもちょっと、ウルっとくる。

で、

ねててん。

そしたら釜トンネルのところまであがってきて、トンネルの手前にある信号が青になったら
釜トンネルの中にバスは進むねん。

釜トン、掘るのが大変でした、急勾配です、みたいなアナウンスがあるねん。

で、目を瞑ってねててんけど、釜トンネルをぬけたら

いよいよ、上高地にやってまいりました、みたいな
若干テンションあがる、盛り上げる風の、アナウンスや、
とわたしは思うねん(笑)

で、そろそろ左手に焼岳が見えてまいります、焼岳は活火山で、北アルプスの香炉と呼ばれています(ちょっと山頂から煙りでてるので)

とか、
はじまるわけやねん。

そうなったらもう、むくっと、起きてしまうねん。

(大正池、見たろ)

何度も何度も来てる上高地やねんけど、
あがってきたときの、そのわくわくする感じたあー、何度きても

なんか、わくわくしてしまうねん。

はじめて、わたしが上高地へきたのは、忘れもしない、2006年9月24日の連休。
あれー、忘れたかなー。まあいいや。
母と妹と、「あこがれの某高地散策4時間付き、信州ツアー」みたいなバスツアーで
のぼってきてん。母は山やってたみたいで何度か来てたみたいやけど
わたしと妹ははじめてやってん。

その日も、むっちゃいい天気で。
バスの添乗員のおねえさん(話の楽しいすてきな添乗さんだった)が
「お客さまたちは、幸運です!」と
そんな具合の、いい天気やった日で。

大正池から歩いて、きれいー、と写真を撮りながら散策して
河童橋のところで、景色が開けて穂高を見たとき、

ああー、なんてきれいなところなんやろう。
こんな、すばらしい景色のところが、
日本にあったなんて。

と、めっちゃ感動して、そしてその次の夏には某山荘で短期アルバイトをはじめるんやけど。

それが、
なんかはじまりやしなー。





で、
話をもどして
それで働いてたから、何度も、何度もあがったりおりたりバスでしたから。

でも、今回もむくっと、釜トン出たら、
おきたねんな。
で、いつもバスの左側の座席に、座ってるねん。
それは、上高地にあがってきたら、焼岳、大正池、と左側やと車窓からよく見られるからやねんな。





むくっとおきて、はー、ひさしぶりやなー
とかおもってたら、
まわりに座ってるお客さんたちのそわそわ、わくわくは
わたしよりもっともっと、そわそわ、わくわくしてるわけ。

うわあー、きれいねー、とだんなさん(おそらく)に言うおくさん。
カメラを、あわててリュックから出す若い男の人。
大正池の手前で、右側の座席に座っていたおじさんが
左の窓の方を何か見えるのか、という感じで覗いてみようとしたので

わたしはまた、つい、でしゃばって…(おじさんの列の、左の座席が空いていたので
バスがすれ違いで止まったときに)
左へ来たら、よく見えますよ、と言ってしまう。
おじさんは、左へ来て大正池と、大正池に映る穂高をじいーっと、みてる。

なんかそれで、うわーみんな(バスの乗客)はじめて来たんかなあ、
はじめて来た人もいるだろうし、何回目かの人もいるだろうし、

わたしは何回目かなあ

でもわたしもはじめて来たとき、ものすごく、すべての美しさに、感動した

目の前に、ほかにも、
はじめて来た人もいるかもしれないし
何回目かの人も

とにかく、みなさん

うれしそうな顔で、わらってる。
それをみたら、
うちもめっちゃ、うれしくなってきて、
わらってた。

で、わたしも大正池に映る穂高を見たら風がなくてきれいに映っていて

ああー、何度だってきれい、

だいすきやー

とかおもって

そのとき、ぶわっと、はじめて来たときのものか
何度も何度も来たときのものか、でも
その全部のうれしさ、感動、
一気に、ぶわっと、溢れた感じで





泣けてきた。





来られた人、うれしいよね、
わかるーめっちゃわかるー、とか、よかった、とかおもって
やたらうれしくなってきて、やっぱ、
上高地すきやなー、って。

だから、何度来ても、
はじめて来たときの感動や、うれしいきもちは、今後もずっと忘れたくないなー、とおもいます。





わたしは、なー!

初心者でいい、ビギナーでいい、
一般観光客、一般登山客でいい、

ずっとずっと、ふつうの、ただのお客さんで、全然いいぞー!

やまは、だれでも同じように、いらっしゃい
ってしてくれるよ。

ありがとう、うれしい
やまは、きれいやーだいすきやー。

0 件のコメント: